シリアの勝利 2013 9 16
2013年9月15日のベイルート発のロイターの記事には、このような記事があります。
ブルッキングス・ドーハ・センターのシャディ・ハミド氏は、
アトランティック誌に寄稿し、
「(シリア大統領の)アサド氏は、化学兵器使用に対し、実質報酬を与えられている。
アサド氏は、従来の兵器を使用している限り、
何をやっても罪を逃れられるようになった」と指摘した。
(引用、以上)
オバマ政権の迷走が、結果的に、世界の独裁者を助長させている。
これが、「世界共通の感想」でしょう。
そもそも、本来であれば、アサド政権による人権弾圧や
市民への残虐行為を問題にすべきところですが、
いつの間にか、シリア問題が「化学兵器の使用問題」にすり替わってしまいました。
この時点で、シリアの勝利・アメリカの敗北は決まったのです。
このままでは、シリア内戦は、10年も20年も続くでしょう。
情報戦 2013 9 1
シリア情勢に関して、情報戦においては、
アメリカが負け、シリアのアサド政権が勝ったと言えるでしょう。
2013年9月1日の時事通信社には、このようなニュースがありました。
シリア国民、思い複雑 米国の軍事介入不透明化で
オバマ米大統領がシリア軍事介入で議会の事前承認を求める方針を決め、
攻撃に踏み切るかどうか不透明になったことについて、
シリア国民は複雑な思いで受け止めている。
「アサド政権の残虐行為が続き、内戦はさらに深刻化する」と、
落胆を隠さない市民がいる半面、
「無用な攻撃による事態悪化を避けられるかもしれない」と安堵の表情を浮かべる人もいた。
(引用、以上)
本来であれば、アサド政権による人権弾圧や
市民への残虐行為を問題にすべきところですが、
いつの間にか、シリア問題が「化学兵器の使用問題」にすり替わってしまいました。
実のところ、化学兵器の使用の立証は、なかなか難しいものがあります。
そういうわけで、情報戦においては、
シリアが勝ち、アメリカが負けたという結果になっています。